安藤忠雄建築の空間で過ごせるオフィス『work-and-place神戸北野』

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安藤忠雄建築の空間で過ごせるオフィス『work-and-place神戸北野』

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published : 2023/12/21

ウェルビーイング記事をアップしました。感性が動く場所に身を置くこともウェルビーイングを促進。

安藤忠雄建築の空間で過ごせるオフィス『work-and-place神戸北野』

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安藤忠雄建築の空間で過ごせるオフィス『work-and-place神戸北野』

世界的な建築家、安藤忠雄。氏が手がけた建築物が神戸に多く点在しています。神戸・北野にある『work-and-place神戸北野』が入る建物は、1987年に手がけられたもの。今回は、安藤忠雄氏にフィーチャーしながら、『work-and-place神戸北野』の空間をご紹介します。

work-and-place神戸北野

北野の山本通沿いにある『work-and-place神戸北野』

世界で活躍する建築家・安藤忠雄氏とは

決して建築に詳しくなくても、誰もが安藤忠雄氏の名前は耳にしていることでしょう。国内でよく知られるところでは、東京の『表参道ヒルズ』や北海道の『水の教会』、香川県直島の『地中美術館』など。ほかにも博物館、学校、公園、教会、住宅…とジャンルも幅広く、オファーに応え世界各国で活躍しています。2020年に開館した大阪『こども本の森 中之島』は、自らが提案し、寄附。文化や自然環境に造詣が深いことで知られます。

安藤忠雄氏は、1941年大阪で生まれ。プロボクサーを経て、世界各国を巡ったのち独学で建築家になったという異色の経歴があります。苦労しながら努力を重ね、夢を叶えて独立。 て大きな注目を浴びたのが1976年に手がけた住居『住吉の長屋』。20坪ほどの敷地にコンクリートの長屋を造り、中庭を設けたレイアウト。雨の日には、お手洗いにいくために傘を差す必要が生じるという自然を感じる設計がインパクトを与え、日本建築学会賞を受賞しました。その後も、国内外で栄えある賞を獲得。氏の建築は、コンクリート打ちっぱなしのシンプルさや、光を効果的に使った設計デザインが特徴です。また、周りの自然を取り込んだ、自然や環境への取り組みも注目を集めています。

表参道ヒルズ

『表参道ヒルズ』は歴史ある表参道のケヤキ並木を活かした設計で表参道のランドマークとなっている。

神戸で出合える安藤忠雄の建築物

神戸の街には、氏の建築物が多く点在しています。国内外で手掛けた作品のなかでも規模の大きいものが『兵庫県立美術館』。阪神・淡路大震災からの「復興のシンボル」です。瞑想へと誘ってくれる吹き抜けのエントランスホールと、自然光が差し込むガラス張りの廻廊といった、対照的な表情のそれぞれを楽しむことができます。立体的な構造の円形テラスも印象的で、美術館全体をまるで迷路に足を踏み入れたような気分で巡れるのが魅力です。

兵庫県立美術館

HAT神戸の敷地内にある兵庫県立美術館。

兵庫県立美術館 

円形テラスは、美術館のシンボル。2階の屋外スペースへ出ると、青空が広がります。

ほかにも神戸には、『六甲の集合住宅』や同じく六甲にある『風の教会』や結婚式場『ザ・ヒルサイド神戸』、レストラン『北野アイビーテラス』などがあります。

安藤建築の空間で過ごせる『work-and-place』

『work-and-place』が入る『WALL SQUARE』も、安藤忠雄氏の手がけた作品です。芦屋に続いて2つ目のシェアオフィス・コワーキングスペースを構えた『work-and-place』幟建由佳がこの建物と空間の魅力について感じる、3つのポイントについて聞いてみました。

『神戸北野』で建築美を楽しみながら仕事に没頭

●光

「地下1階から1階の吹き抜け部分に、まっすぐに差し込む光がとても美しいんです。安藤さんの著書や取材記事を拝読していますが、あるとき、本当の幸せとは光の下にいることではなく、光を遠くに見据えてそれに向かって懸命に走ることだとおっしゃっていました。そんな信念を知り、この空間で仕事ができることの喜びを感じています」

●視線 「開放的な構造で目線が合わないので複数の人が同時に過ごしても、没頭できる空間だと思います。私自身、光や風を感じるためにテラスで過ごすことがありますが、通りを歩く人とうまく目が合わないよう絶妙に設計されているので集中できます」

●グリーン

「テラスで天を仰ぐように伸びている木々が視野を高くしてくれる気がします。木を見上げると、空も視界に入ります。細やかな工夫が随所に散りばめられていると感じます」

仕事をする上でのお気に入りの場所も尋ねてみました。 「ときどき、外の空気を吸いながら仕事をしたくなり、エントランスすぐの石のチェアに座ってPCを開きます。例え横を通る人がいても、目が合わないように塀がデザインされているのでプライベート感があり集中できます。目の前の山本通りは、一方通行で車の交通量が少ないため騒音が気になりません。そんな落ち着いた北野の環境に、働きやすさを感じています」

『work-and-place神戸北野』で建築美を楽しみながら仕事に没頭

まとめ

『work-and-place神戸北野』のコンクリート打ち放しのスタイリッシュな空間は、シンプルで機能的だからこそワークスペースにぴったり。内装をリフォームする際も、安藤氏の設計を最大限に活かしています。室内に差し込む自然光や時間帯によって移ろう影を感じながら、クリエイティブなアイデアが生まれる有意義な時間をここで過ごしてみませんか。

《参考資料》

『歩きながら考えよう 建築も、人生も』(安藤忠雄/PHP出版)

《参考URL》

W&P編集部:ライター シキタリエ