現代アートが熱い!ファッションとの掛け合わせや町おこしにも一役

Blog Details

現代アートが熱い!ファッションとの掛け合わせや町おこしにも一役

blog

published : 2022/5/16

現代アートの市場が拡大しています。もはやアートは鑑賞するだけのものではないようです。現代アートの最新の動向をご紹介します。


現代アートが熱い!ファッションとの掛け合わせや町おこしにも一役

blog Detail

こんにちは、work and placeです。

先日、ポップアートの巨匠として名高いアンディ・ウォーホルによる女優マリリン・モンロー題材にした作品の一つが話題になっていました。1964年に制作されたもので、シルクスクリーンと言う技法が使われています。その作品がニューヨークのクリスティーズのオークションにかけられ、20世紀の美術品として史上最高額となる1億9500万ドル(日本円で約250億円)で落札されたのです!これはパブロ・ピカソ作の「アルジェの女たち」の落札額を超えた事からも、いかに衝撃的な出来事であったかわかります。

この超高額の落札による売上げ金の全ては世界中の子供達の為の医療や教育プログラムを確立させるべく、スイス・チューリッヒにあるトーマス・アンド・ドリス・アマン財団に寄付されるそうです。これはとても意義深い事ですね。

この様なコンテンポラリーアート、つまり現代アートの市場が拡大を続けています。理由の一つに近代以前の美術品の名画と呼ばれるものの多くが美術館に所蔵されており、市場に出回る事がまずない事が考えられます。

現代アートと言うと、理解が難しいと敬遠する人も少なくなかったようですが、最近は身近に感じる人がかなり増えたようです。バンクシーや草間彌生を思い浮かべる人も多いかもしれませんね。一口に現代アートと言っても、始まりを1912年以降や1950年以降、1990年以降とするなど諸説あります。絵画に限らず、彫刻や立体造形物も多く存在しています。対話型等と言われるような、展示物とそれを鑑賞する人の存在と対話によって初めて作品となるものもあります。


SNSの発展等も影響し、現代アートへのハードルが下がっているのは間違いないようです。それこそ、ファッションに近い感覚で鑑賞する人も多いと聞きます。また、美術館で特別に鑑賞するものであるという既存のスタイルではなく、アートを買うもの・所有するものという考え方も増えていて、そのあたりの傾向も現代アートの市場拡大を後押ししているのかもしれません。

身近なところで言うと、大手百貨店においてファッションと現代アートを掛け合わせる試みが人気となっています。以前であればアート作品と言えば、特設会場での展示や展示即売会等が主流でした。最近は紳士服売り場の一角に現代アートの展示を行うなどの試みが行われています。実際、購入に至るケースも少なくないんだとか。

コロナ禍の影響も少なからずあったそうで、ステイホーム期間が長かった事で自宅のインテリアや家電などにお金をかける傾向が増えました。その流れで、自宅にも手の届く範囲でアートを置こうという考えの方が増えたんだそうです。そこに目をつけた百貨店バイヤーは、リモートでのアート販売に踏み切りました。百貨店が介在しているという事で真贋への安心感がありますし、投資的な目的で購入する人も多いんだそうです。

そもそも日本は世界のアート市場のわずか数パーセント程度の市場と言われています。つまりは拡大する伸びしろは充分過ぎるほどにあると言うことですね!


また、最近はミューラルアートと呼ばれる壁画も大変人気です。以前はグラフィティと呼ばれていた所謂壁への落書きではなく、壁の所有者の承諾を得て描かれる壁画を指す言葉です。日本でもシャッター商店街のシャッターや壁をアーティストに開放したり、公共施設の壁にミューラルアートを施したりといった事が少しずつではありますが、広がっているようです。美術振興というだけではなく、町おこしの一環としても期待されています。ここでもSNSによる拡散が一役買っているようです。

今後も現代アートの世界は鑑賞する美術品としては勿論ですが、インテリアやファッションに近い所有物として、そして投資としても注目の必要がありそうですね。それでは、また。

work and place, online showroom