西宮市がフリマアプリに参入?!SDGsの新しい形とは?

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西宮市がフリマアプリに参入?!SDGsの新しい形とは?

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published : 2022/10/31

兵庫県西宮市があのメルカリに参入?!自治体が取り組むサステナブルな実証実験をご紹介します。目指すのは財政の増収だけではなく、市民の意識改革でした。


西宮市がフリマアプリに参入?!SDGsの新しい形とは?

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こんにちは、work and placeです。

早いもので10月も今日で終わります。そろそろ冬支度の時期ですね。衣替えのタイミングに断捨離を敢行する方も多いのではないでしょうか?断捨離と言ってもただ廃棄するのではなく、各ショップのリサイクルボックスに入れたり、フリマアプリ等を利用したりと処分の方法も色々ありますね。

今日はすっかり私達の日常に溶け込んだフリマアプリ等、C to C(Consumer to Consumer)、そして資源活用のお話です。C to Cとは所謂個人間取引の事で、消費者間で商品やサービスを販売取引するビジネスモデルです。中でもEC市場におけるC to Cではメルカリやヤフオクが有名ですね。

不要品をただ処分するのではなく、販売して換金できたり、逆に中古品を割安な価格で購入する事もできます。そういった取引がスマートフォン一つで気軽に行える為、特に若い世代に大変人気となっています。コロナ禍の外出自粛期間をきっかけに始めた人も多いそうで、市場規模は右肩上がりなんだそうです。

EC市場におけるC to Cは年々拡大しています。経済産業省のデータによると、2019年から2020年では約12.5%の伸び率となっており、約2000億円の規模となっています。今後もまだまだ成長が期待できそうです。

単純な個人間取引にはトラブルがつきものですが、C to Cのプラットフォームではルールが整備されているので、ある程度の秩序が保たれているようです。とは言え、素人間での取引では商品の状態や発送に関するトラブルも多少はあるようですので、運営側にだけ頼るのではなく利用者同士の意識も大切だと思います。そういったデメリットも考えつつ、メリットを最大限に生かして上手に活用していきたいですね。

さて、そのメルカリに何と兵庫県西宮市が参入する事がニュースになっていました。2022年10月24日にスタートしたこの試みでは、西宮市民が排出する一般ゴミや粗大ゴミの中から再利用可能なものや、市民が持ち込んだ不要品を『メルカリShops』を利用して西宮市が販売するという実証実験が行われています。自治体が『メルカリShops』を活用して粗大ゴミを販売するというのは西日本で初、全国でもまだ3例目の事例なんだそうです。

西宮市で排出されているゴミは現在増加を続けています。今回の試みは単に市の収入の足しにするというものではありません。勿論、西宮市の粗大ゴミ処分費用を削減したり、売上金を西宮市の財源にする目的もあります。ですが一番の目的はゴミの削減とリユースの推進です。

環境問題解決、サステナブルな循環型社会の実現を目指し、「不要品=すぐ廃棄」ではなく再利用可能なものはリユースをするという考え方を啓発しています。西宮市は『廃棄せずともこうやって売る事もできるんですよ。』という提案をしているとも言えます。実際のところ、個人が廃棄ではなく自身でフリマサイトで販売をすれば、リユースできるばかりか本人にいくばくかの収入が入るわけです。捨てる前に一度考えてみるきっかけになるかもしれませんね。

面倒くさい気持ちが前に出てしまうかもしれませんが、スマートフォン一つで比較的簡単に出品できるようシステムが整備されていますし、発送スタイルもより簡略化されてきているそうです。一度やってみると便利でハマる人が多いのも頷けます。


西宮市の実証実験の行方も気になりますし、こういった取り組みが他の自治体にも広がっていくといいですね。最近では斎場で故人を火葬し、遺骨を納めた後に残る遺灰から貴金属を取り出し、販売をする自治体もあるそうです。故人の尊厳や遺族感情への配慮は必要ではありますが、近年の金取引価格上昇を考えても、自治体にとって貴重な財源の一つになっていくかもしれません。

いかがでしたか?サステナブルな社会実現の為には資源を大切にする意識だけではなく、システム整備等の色々な工夫が必要ですね。個人でできる事は小さいかもしれませんが、自治体や大きな企業が動いてくれると大きな結果がでやすいように思います。環境問題は待ったなしの状況です。官民一体となって取り組んでいきたいですね。それでは、また。

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