対話型AI チャットGPTがもたらす未来予想図とは?!

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対話型AI チャットGPTがもたらす未来予想図とは?!

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published : 2023/4/15

今、話題の対話型AI「チャットGPT」ですが、単に画期的で便利なだけではないようです。懸念されている問題について考えてみたいと思います。


対話型AI チャットGPTがもたらす未来予想図とは?!

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こんにちは、work and placeです。

人工知能(AI)が私達の日常に溶け込むようになって随分経ちますね。多岐の分野に渡りますが、最近特に注目されているのは何と言っても「チャットGPT」でしょう。

「チャットGPT」とはアメリカのベンチャー企業「OPEN AI」が開発した対話型の人工知能(AI)のことです。2022年に無料公開したところ、何とわずか2ヶ月で利用者は推計1億人に達したそうです!インターネットの発明に匹敵する等の高い評価を得ています。

画期的なのはこれまで人間にしかできないとされていた自然な受け答えができる事です。長い文章を要約したり、外国語の翻訳を行ったり、今まで重用されていた検索エンジンよりも格段に便利であるとされています。自民党のプロジェクトチームが「新たな経済成長の起爆剤になりうる。」と政府に提言した事も報道されていました。

また、神奈川県・横須賀市が全庁においてチャットGPTを試験導入したことも大きなニュースの一つです。これは全国の自治体で初めての事です。広報文の作成、議事録の要約、政策課題の提言、文書の校正作業などへの活用を想定しているとの事です。横須賀市は1ヶ月程度かけて実証実験を行い、問題がなければ活用を続ける意向だそうです。職員にとって大切な人と接する業務に専念する時間を作れる事が最大のメリットだと考えての導入だったようですね。

東京都や兵庫県、香川県や他の自治体でも導入を検討しているそうですが、一方で鳥取県では使用禁止を打ち出したそうです。地域としての意思決定は人間の話し合いをもってするべきだという考えとの事です。

情報セキュリティや示された回答の正確性などの課題が見られ、海外においても例えばイタリアでは個人情報保護の観点から一時的に使用が禁止されました。

利便性にばかり注目が集まりがちですが、安易に利用するにはまだまだ課題は多いと言えます。自然な文面が簡単に作れる分、巧妙なフェイクニュースや情報工作、詐欺メールなどへの悪用、場合によってはサイバー犯罪に利用される可能性もあります。


また、報道でも多く取り上げられていましたが、チャットGPTの取扱いに強い懸念を示しているのが教育現場です。作文や論文に利用される可能性があり、既に論文への使用禁止を打ち出した大学も存在します。しかし、非常に自然な文章を作成可能なため、見破るのは困難であるとの見方もあります。

またチャットGPTの最大の問題は、知識の正確性が高いわけでは決してない点です。「それらしい、もっともらしい文章」を作るのには長けていますが、ところどころに不正確な情報が混在します。今後ブラッシュアップされていく事は間違いありませんが、過信すべきではないでしょう。実際のところ、情報漏洩や個人情報流出に加え、悪用される事を懸念し、アメリカや欧州諸国は規制強化の流れですが、日本はAIの開発・利用に対して厳しい規制がありません。何より大切なのは使用する側の倫理観やコンプライアンスへの意識ではありますが、チャットGPTを悪用した重大な犯罪事案が発生するのは時間の問題とする向きもあります。

チャットGPTは間違いなく画期的な発明の一つですが、まだ人間が安全に活用できるかは不透明です。ただ業務の効率化など、便利な事は間違いありません。例えば、このブログもチャットGPTに書かせる事も可能であると言えます。何でもそうですが、使う側の意識で便利なツールは薬にも毒にもなり得ます。せっかくの素晴らしい発明なのですから、上手に安全に使いたいものですね。


チャットGPTのリスクを多く挙げてみましたが、勿論危険な事ばかりではありません。対話型AIをうまく活用した実例として、ファッションの提案があります。AIと対話する事で、その人にあったファッションやコーディネイトを適切に提案してくれますし、AIの接客であれば強引な販売がなかったり、フラットな対応を期待できる事もあります。

また天気予報と連動したコーディネイト提案をしてくれるアプリも人気なんだそうです。対話型AIの存在は決して単なる脅威というわけでもありません。インターネットにしろ、原子力にしろ、人類は何か新しい発明がされる度に生活を向上させる事ができますが、便利な反面リスクも必ず存在します。決して人間が翻弄される事なく、適切に便利に活用していくたいものですね。皆様ならどんな風に活用されますか?色々な課題はあるものの、未来に期待をしたいものです。それでは、また。

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