どうする?!不要になったアクリルパーテーション問題

Blog Details

どうする?!不要になったアクリルパーテーション問題

blog

published : 2023/5/20

コロナ禍の負の遺産となりかねない、飛沫飛散防止目的のアクリルパーテーション問題が勃発しています。大量廃棄以外の道を模索してみたいと思います。


どうする?!不要になったアクリルパーテーション問題

blog Detail

こんにちは、work and placeです。

ここのところ、日中は27℃を超える夏日になったかと思えば、翌日になると15℃以下で3月並みの気温になったりと寒暖差が激しい日々です。気候変動に伴い、日本の四季も様変わりしてきたのかもしれません。お陰で今年の衣替えのタイミングに苦心したというお声もよく聞きます。

さて、衣替えのタイミングに不要になった衣類等を断捨離する方も多いと思います。断捨離と言ってもただ廃棄するのではなく、フリマサイトに出品したり、古着屋さんに売ったり、リサイクルに出したりと選択肢はいくつかありますね。

ここ数年はコロナ禍の影響もあって、フリマサイト利用者が相当に増えたと聞きます。物価高騰や景気低迷によって売る側だけではなく、買う側も増えたんだとか。スマホ一つで出品や購入ができますし、個人間取引であっても匿名配送が可能な事も大きなポイントの一つですね。(匿名でのやり取りが不可の場合もあり。)

また、手続きが面倒な人は2nd STREETのような大きなショップを利用するケースも多いようです。店頭に持ち込まなくてもWEB査定や出張査定もあるので、どこに住んでいても気軽に利用できるのが人気なんだそうです。買う側にとっても、以前は古着というとおしゃれ好きな一部の人向けの印象でした。今では古着を利用する文化が広がり、例えば大阪にある若者のファッション聖地の1つであるHEP FIVEには国内外の古着を扱うショップがいくつもあり、どのショップも賑わっています。所謂古着のユーズド品だけではなく、寧ろ高額なヴィンテージ品も大変人気なんだそうです。

ファストファッションの台頭で、誰もが気軽に低価格でファッションを楽しめる事は素敵な事ですが、使い捨ての感覚は望ましくありません。SDGsの観点からも、ただ消費して捨てるのではなくファッションを楽しみつつ、資源は大切にしたいですね。


さて、大量消費大量廃棄が問題になっているのはファッション業界だけではありません。コロナ禍の影響で爆発的な需要があったものの、現在各所で持て余され、行先を失っているアイテムがあります。それは主に飲食店や事業所で多く見られた、飛沫飛散防止を目的としたアクリルパーテーションです。

飲食店等で見かける事も随分減っていましたが、2023年5月8日に新型コロナウィルス感染症が5類に引き下げられた事で更に拍車がかかりました。費用の問題等でアクリルパーテーションではなく、ビニールシートや簡易な仕切りを活用していた場合は、撤去・廃棄も比較的簡単だと思われます。しかし、アクリルパーテーションを導入していた飲食店や企業は処分方法に頭を悩ませているそうです。ある試算では、日本国内でコロナ禍に飛沫飛散防止の為に設置されたアクリルパーテーションの数は300万枚を超えると推定されていました。この多くを廃棄処分するとなるとこれは大変な事です。

基本的には飲食店や企業等で使用していたアクリルパーテーションを処分する場合は、産業廃棄物の取扱いとなります。業者回収となり、当然回収費用がかかります。決して安くはない導入費用をかけたのに、処分に費用がかかるのはつらいところですよね。当時は自治体などで補助金が出ていたケースもありますので、導入費用負担はそれ程でなかったにしろ、ただ廃棄せざるを得ないのは残念ですよね。(因みに個人宅などで導入していた場合、可燃ゴミや不燃ゴミの一般ゴミとして廃棄する事も可能です。サイズによっては粗大ゴミ扱いとなる場合もあります。ただし、自治体によってゴミ出しのルールは異なりますので、ご自身での確認が必要です。)

なんにせよ、アクリルパーテーションの大量廃棄が懸念されています。単に廃棄だけではなく、環境にも配慮をした処分方法を考えたいですよね。アクリルのパネル自体は基本的に単層素材でできています。その為、比較的リサイクルが可能な素材だと言われています。使わなくなったアクリルパーテーションを、リサイクルを目的として回収している企業もあるそうです。買取は難しくとも、処分費用を考えると引き取ってもらえる事や、資源を活用できる事はメリットと言えるかもしれませんね!

またアップサイクルに適しているという考え方もあります。実際、不要になったアクリルパーテーションをアクセサリーやキーボルダーなどにアップサイクルするサービスも存在します。最近流行りの推し活で人気のアイテムにアクリルスタンド(通称アクスタ)がありますが、そういったものに転用するのも1つですね。

また、アンティーク家具にアクリル板を組み合わせる手法もあるそうです。環境への配慮と、物を大切にする姿勢そのものが形になりそうです。その材料を不要になったアクリルパーテーションで活用できれば素晴らしいですよね。オブジェやアート作品の素材としても良さそうです。廃棄予定のアクリルパーテーションを集めて、大きなアート作品を作っても素敵だと思います。

いかがでしたか?今回ご紹介した衣類やアクリルパーテーションに限らず、不要になったから即廃棄というゴールは安直過ぎると思います。工夫とアイデア次第でリユースやリサイクル、そしてアップサイクルの道を模索したいですよね。限りある資源を上手に活用していきたいものです。それでは、また!

work and place, online showroom