生成AIは敵?味方?令和の宿題事情に迫ります!

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生成AIは敵?味方?令和の宿題事情に迫ります!

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published : 2023/8/20

夏休みも残りわずかとなりました。お子様の宿題は終わっていますか?最近の宿題事情の色々についてご紹介しています。自由研究にまさかのアレを活用?生成AIが宿題のお手伝い?!


生成AIは敵?味方?令和の宿題事情に迫ります!

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こんにちは、work and placeです。

お盆も明け、残暑お見舞い申し上げますと言いたいところですが、まだまだ残暑というには程遠い酷暑ですね。せっかくのお盆休みに先日の大型台風の影響を受けてしまった方も多いかと思います。特に新幹線や飛行機の多くが運休した事で、旅先や帰省先で足止めされたり、スケジュールの変更を余儀なくされた方も少ないでしょう。

また台風や大雨等の自然災害での被害や、海・川・湖での事故の報道も多かったように思います。特に近年気候変動の影響で例年以上に自然災害の規模が大きくなっている事を感じます。どんな場合にいても命を守る行動を最優先にしたいですね。

さて、8月も後半となるとお子様がいらっしゃる方にとって気になるのは、宿題の進捗状況ではないでしょうか。昔は8月31日になって慌てて宿題を始めるだとか、1ヶ月分の絵日記を遡って一気に描くなんてエピソードを良く聞いたものですが、最近の夏休みの宿題事情はどうでしょう?

調べてみると、意外な事に夏休みの宿題は廃止している学校も増えているんだそうです。宿題に追われるのではなく、家族と過ごす時間や普段と違う体験を優先させたいと言うことかもしれませんね。

勿論、通常通り夏休みの宿題が出されている学校が大多数です。中でも親御さんの頭を悩ませているのが自由研究なんだそうです。インターネットで検索すると、自由研究に纏わる情報が沢山出てきますね。また大手企業がテーマを提案したり、アシストする傾向も出ています。例えば、日本マクドナルドが夏休みスペシャルサイト内にて「オリジナル自由研究フォーマット」を公開しています。内容としては、教材動画を見ながらフォーマットに沿って埋めていくスタイルのコンテンツになっています。動画を見て勉強し、考えながら自由研究を完成させる事ができます。小学校低学年向けと小学校高学年・中学生向けに分かれていて、「食品ロス」や「食物アレルギー」等の外食産業に因んだテーマが設けられています。動画を視聴しながらというのが、今の子供達にも受け入れられやすそうですね。

また自由研究関連でここ数年問題になっているのが、フリマサイト等を介して提出物を「購入」してしまう動きが横行している事です。実際にとあるフリマアプリで「自由研究」と検索してみると、相当数の出品がされていて、実際に売れているものも少なからずありました。勿論、その中には自由研究に使える材料や未製作のものもあります。ですが、完成品も少なくありませんでした。これは読書感想文にも言える事です。子供が勝手にしてしまうのは勿論問題ですが、親御さんの判断で購入するケースも多いとの事で驚きました。


同様の問題として、宿題に生成AIの力を力を借りてしまう、というものがあります。有名なもので言うと、対話型AIの『ChatGPT』を使って読書感想文や作文、論文を作成するというものです。『ChatGPT』がリリースされてすぐに懸念が示されていました。実際のとこと各教育機関においても、教育や学習現場におけるAI利用の影響について議論されています。既に一部の大学において、『ChatGPT』の論文への利用を明確に禁じたり、使用の基準を示したりといった流れも起きています。利用規約によると13歳未満の使用は不可、18歳未満は保護者の承認がないと使用できませんが、保護者容認のもとでそういった利用がないとも言えません。

宿題を生成AIに丸投げしてしまう事は、考える力や組み立てる力の成長を阻む事になりかねません。ただ、生成AIの存在を全て否定するものではありません。要は他のあらゆるテクノロジーと同様に、使い方次第で薬にも毒にもなる存在なのだと思います。


そんな中、逆転の発想とも言える生成AIアプリのリリースが発表されました。プログラミング学習事業等を手掛ける株式会社CODEGYMが開発した『絶対に答えを教えない生成AIアプリ』です。その名も『宿題ポケット』です。あくまで勉強・学習をAIがアシトしてくれるアプリです。

生成AIを利用すると、すぐに解答がわかってしまいそうですが、このアプリは違います。考え方や問題を解くプロセスを身に着ける事を目的としているので、質問をしても答えそのものが返ってくることはありません。ヒントが徐々に開示されたり、例え話に置き換えが行われたり、いわば道案内をしてくれるアプリなのです。このアプローチなのであれば、考える力や創造力の成長を阻む事なく、むしろ考え方そのものを身に着ける事ができそうです。

これはあくまで1つの例ですが、生成AIを生かすも殺すも使う側にかかっているような気がします。前述した『ChatGPT』にしても知識面などに偏りがある事や、言語によって解答の精度が異なることなどが指摘されています。

生成AIは間違いなく今後も急速に進化を続ける事でしょう。しかし取扱いについてはまだまだ未知数ですし、活用のガイドラインもまだ明確ではありません。ただ規制したり煙たがるのではなく、テクノロジーを上手に活用し、人間の知性や創造力と二人三脚で進めたら良いですね。


少し話が脱線してしまいましたが、残り少ない夏休みを宿題に追われるのではなく、楽しみながら課題をクリアできたら最高ですね!特に小さなお子様であれば、親子で楽しみながら宿題を一緒にできれば、これも夏の良い思い出の1つになるかもしれませんね。それでは、また。

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