人間関係にもニューノーマルの波?ハッシュタグがキーワード

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人間関係にもニューノーマルの波?ハッシュタグがキーワード

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published : 2022/1/27

人間関係にもニューノーマルの波が訪れています。SNSがもたらした新しい繋がり方とは?『よっ友』や『沼友』についてもご紹介します。


人間関係にもニューノーマルの波?ハッシュタグがキーワード

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こんにちは、work and placeです。今回は令和における新しい人間関係について、いくつかの例をご紹介したいと思います。先日、現役の大学生と話す機会がありました。コロナ禍の影響で入学式は中止、授業はリモート中心で正直まだ友人らしい友人も出来ていないとの事でした。これは大学生に限った事ではなく、コロナ以前とは人間関係の在り方が変わったという人が多いです。

人が大勢集まるのはあまり望ましくないという状況が続いた上に、外出の自粛、学校だけでなく仕事でもリモート中心だったりと、社会全体として人と人が関わる事が激減しました。マスク着用が当たり前となり、表情を確認する事も難しくなりました。マスクから顔を出す事に抵抗を感じる人も少なくなく、中にはWEB会議であってもマスク着用のままのケースもあるんだとか。

コロナ禍を機に人間関係を断捨離したという声も聞きます。少し寂しいような気もしますが、本当に必要なのか人間関係をふるいにかけるきっかけになったとも言えます。仕事でよくある『付き合い』というものの頻度が減って、寂しい気持ちになる人もいれば、逆にストレスが緩和したという人もいます。

コロナ禍だけが原因とは言えません。例えば終身雇用が決してスタンダードでは無くなった事やSNSの進化、複合的な影響によるものでしょう。少なくとも、自然に友達やコミュニティができたり、そのまま継続できる時代ではなくなってきています。人間関係にもニューノーマルの波が訪れていると言えそうです。


『よっ友』という言葉をご存知ですか?会えば気軽に挨拶はするけれど、それ以上ではない友達を差す言葉だそうです。少しネガティブな表現のようにも感じますが、必ずしもマイナスイメージの言葉ではないんだそうです。『顔見知り』よりは友達に近い表現なのかもしれません。ここから仲良くなっていく可能性も残しつつ、現状はそれ程踏み込まない関係といったところでしょうか。

ただそれは現代に限った話ではありません。例えば昭和・平成でも『年賀状友達』なるものは存在していました。何年も会っていないし、普段は連絡は取らないけれど年賀状のやり取りだけは続いているという関係です。そういう意味では、特に連絡を取らずともSNSを通じてお互いの近況は何となく伝わる現在の方が、繋がっているという考え方もあります。

ニューノーマルな人間関係は構築方法にも多様性があります。その象徴的な存在がSNSでしょう。前述の『よっ友』が本当の友達に変わったり、全く知らない他人同士が友人になるきっかけの一つもSNSである事が非常に増えています。そのSNSの中でも検索機能が劇的に人間関係を変えたと言います。検索機能がきっかけで新しい繋がりが生まれるというのは正直意外でした。

特徴的なのはハッシュタグ検索です。ハッシュタグ検索によって、飲食店等のお店や映えスポットを探す事は良く知られている事ですが、検索されているのは場所だけではありませんでした。

大好きなアイドルやアーティスト、アニメやゲームのキャラクター等、多岐のジャンルにわたる所謂『推し』という文化があります。その共通の『推し』を持つ人や、同じ趣味の人達が繫がるきっかけとして、ハッシュタグ検索が使われています。確かにハッシュタグは同質化のツールそのものと言えますから、非常に効率的な探し方なのかもしれません。

ちなみにハマっている『推し』を同じくする友達の事を『沼友』と言うんだそうです。同じ沼にハマっているという事だそうですが、中々上手い表現ですね!何と、お互い本名を知らないケースも少なくないそうです。例え本名は知らなくても、深く繋がっていたり、お互いを理解できているというのは独特で、これこそニューノーマルな人間関係の一つと言えるのかもしれません。沼の深さが絆の深さに直結するんだとか。

『沼友』にしても『推し活』にしても、昔は『オタク』という言葉で一括りにされ、時には揶揄する表現のように使われていましたが、今は一気に市民権を得たように思います。ジャンルが何であれ、好きなものを好きだと言えて、思いを同じくする仲間を見つける事が容易になってきた事は素晴らしい事だと思います。

SNSでの発信でも『よっ友』を含めた多数向けに無難に投稿するアカウントと、ごく親しい人に向けに本音を投稿するアカウントを使いわけする人もいるんだそうです。SNSによって簡単に繫がれる便利さと、繋がってしまう不自由さは表裏一体の様です。

勿論、従来型の人の出会いが友人関係に発展する事が全く無くなったわけではありません。コロナ禍において、寧ろ友人同士の繋がりが深まったという人も少なくありません。人間関係やコミュニティの構築、そして継続方法にも多様性が生まれているという事なのでしょう。

人間関係が全て希薄になってきたのかというと、決してそういう訳でもありません。年齢や住んでいる場所を問わず繋がれる時代である事は間違いありません。学校や職場でのリアルな出会いでも、SNSをきっかけにした出会いでも、オンラインゲームの中でのみの繋がりであっても、どんな形であっても良いと思います。人間関係やコミュニティの構築は自由自在で、選択肢が増えたとも言えます。自分にベストな人間関係とはどういったものなのか、改めて考えてみるのも良いかもしれませんね。それでは、また。

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