AIは敵か味方か?身近に迫るAIを考える

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AIは敵か味方か?身近に迫るAIを考える

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published : 2023/11/15

私達の生活のあらゆる所にAIが台頭してきています。AIは敵か味方か?最近話題のAIについて考察してみたいと思います。


AIは敵か味方か?身近に迫るAIを考える

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こんにちは、work and placeです。先日VR、ARそしてMR技術の進歩についてご紹介しましたが、AI技術の進化にも目覚ましいものがあります。AIを実用化している分野も増えていて、数年後には人間の行う仕事の半分近くがAIで賄えるという試算もあるそうです。


さて、先日大手飲料メーカーがテレビCMにおいてAIタレントを起用した事で話題になっていました。あまりにも映像のクオリティが高い事に驚いた人も多かったようです。当初『あのタレントは一体誰なのか?』と実在する出演者だと当然のように感じた視聴者も多かったとの事。実はAIタレントであるという事が報道され、各方面から驚きの声が上がりました。技術力を絶賛する声が多いものの、タレントの仕事が奪われるのではないかと懸念する声も上がっているようです。

アメリカ・ハリウッドで行われているAIタレント起用に反対するストを引き合いに出し、『俳優、作家、映画製作に関わる多くの人々が半年間にわたって、自らの生活を犠牲にしてでストをしているのに、このタイミングでAIで作った俳優をCMに使う事は非常に無神経である。(一部引用)』という主旨の発言をSNSで発信した俳優もいます。

実写としか思えない程リアルな映像表現そのものは評価されてしかるべきだと思いますが、AIタレント起用に関しては賛否両論ありますね。実際のタレントや俳優・アイドルを起用する事に比べて、個人差はあるものの低コストで済む点や、不祥事のリスクが無い事等もメリットとして挙げられています。逆にAIタレントの起用によって、人間の仕事が奪われる事や、そもそも表現などが無機質に感じられるという否定的な声もあります。


もう一つ話題になっているAI技術の1つに、コールセンターで活用されているものがあります。コールセンターにおいて問題とされていた人手不足や、対応品質のばらつきを解消する為にAI技術導入は非常に効果的です。オペレーター自体は人間であっても、そのサポートをAIが行うパターンもあります。AIを利用する事によってヒューマンエラーをかなり減少させる事が可能です。

更に、オペレーター自体の役割をAIが担うAIオペレーターの存在もあります。AIオペレーターそのものは以前からありましたが、少し前までに実用化されていたAIオペレーターは非常に機械的であり、いかにも無機質な対応である事がほとんどでした。抑揚のあまりない、いかにもロボット的な音声を聞いた事がある方も多いと思います。ところが、最新技術がAIオペレーターの質を飛躍的に向上させています。

例えば、クロネコヤマトの宅急便で導入されているAIオペレータは、集荷依頼や荷物不着等の問い合わせを対象として実用化されています。実際に利用してみましたが、通話の最初にAIオペレーターが対応する事を知らせるアナウンスがなければ気付かない程に、人間の声にそっくりでした。抑揚もあり、イントネーションも滑らかです。そして何より聞き違えや案内そのもののミスがありません。正直、無機質な感じもしませんでした。

人手不足の解消に加え、日本の産業界に激震をもたらすと言われている物流の2024年問題も非常に深刻です。そんな中でAIオペレーターの存在はなくてはならない重要なものとなりそうです。


私達の生活に大きく関わって来るAIの存在。結局のところは使う人間次第なのかもしれません。ただ仕事を奪われると敵視するのではなく、どう活用できるのかを考える事こそが大切です。上手に活用する事で業務の効率化が図れる事は間違いありません。

AIタレントの起用も、ただ人間の代わりにAIを使うのではなく、人間だからこそできる事とAIだからこそできる事を上手に棲み分けする事が必要かもしれませんね。AIを扱う人間側の進化が求められている事は間違いなさそうです。今後に期待したいですね、それではまた。

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