経済損失1500億円?!フラワーロス対策に注目。

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経済損失1500億円?!フラワーロス対策に注目。

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published : 2022/11/10

私達の日々の生活を美しく彩ってくれる美しい花々。しかし今フラワーロスが大きな問題になっています。経済損失が年間約1500億円とも言われています。フラワーロスを解消する為の取り組みについてご紹介します。


経済損失1500億円?!フラワーロス対策に注目。

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こんにちは、work and placeです。エシカルやサステナブルという考え方が広がって随分経ちました。企業の行動指針にSDGsに関する事が掲げられるのも当たり前のようになっています。フードロス問題やファッションロス問題についてはこちらのブログでも何度かご紹介してきましたが、今回はフラワーロスの問題をご紹介したいと思います。

フラワーロスはその名の通り、大量廃棄されている花々の問題です。非常に深刻な状況で、仕入れた花々の内の約30%もの量が廃棄されているんだそうです。お花は食品以上に在庫管理が難しいとされています。食品は多少規格外であっても加工・調理などで活用する事が可能ですが、あくまで見た目と鮮度が優先される花材は非常に厳しく選別され、規格外のものは即廃棄に繋がってしまう傾向が強いそうです。

また、ここ数年コロナ禍の影響によるダメージも大きかったと言います。挙式・披露宴や各種パーティ等、多くのイベントがキャンセルや延期となり、イベントを華やかに彩るはずだった装花の多くが行き場を失いました。潜在的にあったフラワーロスの問題がコロナ禍でより深刻化した形です。経済損失は何と年間約1500億円とも言われています。

年々深刻化するフラワーロスですが、解消する為の取り組みも始まっています。以前ご紹介したお花のサブスクサービスもその一つですね。

フラワービジネスにおいては中間流通業者が多く介在する為、生産者から消費者の手元に届くまでに時間がかかる傾向がありました。その状況で花材の鮮度を保つ事がより難しくなり、結果として多くの廃棄に繫がる悪循環に陥っていたともいえます。

そこで最近増えてきているのがD2C(Direct to Consumaer)、つまり製造者が消費者と直接取引をするというスタイルです。また、完全なD2Cではありませんが、廃棄予定の花々を生産農家から買い取り、ECサイトで販売する企業も存在します。中間流通を極力省く事や配送方法を工夫する等で、より早く消費者の手元に花々が届きますし、コストもカットする事が可能となります。


上記は流通面の工夫によってフラワーロスを減らす取り組みですが、他にも廃棄予定の花々を活用する取り組みが行われています。例えば、花材としてはそのまま飾る事が難しい、鮮度が落ちてしまった花々の美しい色を活用し、布製品や紙製品等にアップサイクルしている企業があります。子供の頃アサガオで色水を作った思い出とリンクする方もいらっしゃるかもしれません。

また、同じく廃棄予定となった花々をドライフラワーにしたり、そのドライフラワーを用いてキャンドルを装飾したり、アート作品を作る人もいます。ドライフラワーはZ世代を中心として大きなトレンドの一つになっていますし、需要も多そうです。

また、京都のお花屋さんが廃棄予定の花々を結婚式や各種イベントでのフラワーシャワーに活用している事を報道で知りました。ここ半年間で30回以上のオーダーがあったんだとか。多くが廃棄となっていた花々が色々なシーンで活用されているのは素晴らしい事ですね。


いかがでしたか?美しく彩られた装花は勿論ですが、街中の花壇に植えられた花々や公園の木々など植物に心癒されるシーンも多くあると思います。大きな花束でなくとも、ご自宅にちょっと生花を飾ってみるのも素敵だと思います。来月にはクリスマス、年末年始とイベントが続きます。フラワービジネスが大盛り上がりの季節ですが、こんな時こそフラワーロスを出さない取り組みに注目したいと思います。それでは、また。

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